エレクトロニクスのアセンブリにおける大きな課題であるヘッドインピロー欠陥とは、ボールグリッドアレイ(BGA)やチップスケールパッケージ(CSP)、さらにはパッケージオンパッケージ(PoP)のはんだ接合の一部が濡れが不完全であることを指します。工程異常として位置づけられるヘッドインピロー欠陥は、はんだペーストとBGAボールの両者がリフローするものの、融合しない場合に発生します。ヘッドインピロー欠陥の主な原因のひとつが濡れ不良です。濡れ不良は、はんだボールの酸化、不適切なリフロープロファイル、フラクシング不良など、さまざまな原因で発生します。
ヘッドインピロー欠陥という課題の根本原因に取り組むMicrobond® SMT712は、優れた濡れ性をもたらす最先端の製品で、100%ハロゲンフリーの環境に優しい革新的なはんだペーストです。
Microbond® SMT712は、100~150 mm/sの高速印刷を可能にし、業界の新しい基準となっています。卓越した活性度のフラックス組成により、BGAはんだ付けにおけるヘッドインピローを低減します。大気中リフロー工程でのパーフェクトなパフォーマンスが強く求められている分野、すなわち家電、通信、コンピュータ、自動車の分野での用途に合わせ、特別に設計されています。
FC712フラックスシステムは、錫-銀-銅合金などの鉛フリー合金用に特化しています。このフラックス配合は、さまざまな基板表面に対し優れた性能を発揮し、残渣は透明です。結果として、フラックスの残渣を洗浄する必要がありません。
Microbond® SMT712の主な特長:
- 安定した粘度で長いステンシルライフ
- エアリフローでの良好な濡れ性
- 良好なファインピッチ印刷性能
- 広範なプロセスウィンドウ
- BGAのヘッドインピロー欠陥の低減
- ボイドが少ないはんだ接合部(3 x 3 mm未満のパッド)
- 大気中リフロー後の透明な残渣