UVは急速に進化している3D印刷技術にどのように使われているのでしょうか。

3D印刷はすでに何年もの間、産業用アプリケーションで使用されてきましたが、今後さらに開発が進み搭載される技術であることは間違いありません。

3D印刷スカル

一般的に言われていますが、3Dプリンターは、サイズや形状を問わず、高精度な複製に用いることができます。1つのデザインを作成するのに数時間かかることもありますが(サイズによって異なります)、時間が大幅に短縮され、エンジニアや製品デザイナーが作るプロトタイピングよりはるかに費用効率は高くなります。これは、3D印刷が、ポリマー、樹脂、多様な金属などの幅広い材料から造ることができるからです。

3D印刷は、目的の化合物(樹脂、ポリマー、または金属)の層が目的形状に結合するまで積層します。3Dプリンターは計算で作られた3Dモデルに依存しているため、印刷を開始する前に主な準備をしておく必要があります。

主に熱溶解積層法(FDM)、光造形法(SLA)、カーボン社のCLIP技術(CLIPはContinuous Liquid Interface Productionの略で連続液界面3D印刷を意味します)、そして選択的レーザ焼結(SLS)という、4つの印刷方法があります。使用する化合物の種類に応じて、乾燥または硬化方法が異なります。前述の技術の中で、SLAとCLIPは感光性樹脂が使用されます。光源は一般的に、レーザまたはUV-LEDランプが用いられます。レーザはすべての材料に、UV-LEDランプは樹脂、ゲル、特殊ポリマーに使用できます。

UVプロセスをより詳しく調べるために:

3Dプリンターで作業する際に留意すべき最も重要な要素の1つは、化合物の硬化です。ワークの表面が乾燥していない場合には材料を塗布し続けることができないためです。複合材料に紫外線を照射することによって、複合材料は重合が進行して硬化し、より多くの材料を積層塗布することができます。

波長および材料特性に応じて、UV照射時間は重合プロセスまたは樹脂の硬化を直接決定づけます。どの樹脂がプリンタ-に最も適しているかを検討することも重要です。UV硬化に使用される最も一般的なポリマー樹脂は、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリ乳酸(PLA)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)などの熱可塑性ポリマー、エポキシ樹脂などの熱硬化性ポリマーです。このような材料は、重合プロセスを完結させるために熱硬化または紫外線硬化を要します。

金属材料は通常、1か所の小さな領域により強い光源が必要になるため、UV光源では硬化することができません。したがって、金属を扱う場合はレーザ技術が多く用いられます。

印刷中の樹脂硬化の他に、UVは形成後の工程にも用いられます。この工程は、材料性能と機械的特性を改善し、収縮を最小限に抑え、抵抗または弾性を向上させるためなどに行われます。

しかし、3D業界ではなぜLED光源を使用すべきなのでしょうか。それは前述の通り、LEDランプは作動させるのに必要なエネルギーがより低く、今日、業界では電気料金が運転コストの大部分を占めているため、検討されるべきことなのです。また、LEDは非常にコンパクトなため、特に小型の卓上3Dプリンターに用いることができます。



参考文献:
Wang, X., Jiang, M., Zhou, Z. Gou, J., & Hui, D. (2017). 3D printing of polymer matrix composites: A review and prospective. Composites Part B: Engineering, 110, 442-458; Stansbury, J. W., & Idacavage, M. J. (2016). 3D printing with polymers: Challenges among expanding options and opportunities. Dental Materials, 32(1), 54-64