テクニカルテキスタイルを最適化する赤外線ヒーター

先進的な合繊素材のための赤外線乾燥

Medium wave infrared emitters dry waterbased coatings considerably faster.
Medium wave infrared emitters dry waterbased coatings considerably faster.

2022年5月6日 ドイツ・クラインオストハイム

テクニカルテキスタイルは、要求の厳しい多くの分野で使用されています。機能性衣料用の生地は撥水性がありながら通気性もあります。シリコーンでコーティングされたナイロン生地は、エアバッグを一瞬で膨らませることができます。ジオテキスタイル(土木用繊維シート)は、道路建設で舗装の沈下を防ぐ下地として使用されています。

テクニカルテキスタイルの生産には、さまざまな加熱工程が必要になりますが、赤外線ヒーターは従来の温風炉よりも、はるかに効率的に必要な工程をこなせることが多くあります。

ノーブルライトは、6月21日から24日まで、ドイツ・フランクフルトで開催されるTechtextil見本市のホール12、ブース番号B55において、繊維業界におけるサービスおよび機器のエキスパートであるエルマテックスとともに、工業用テキスタイルに用いられる赤外線ヒーターを展示します。

水性コーティングに最適な波長

ノーブルライトのカスタム赤外線ユニットは、英国Century Dyeing社において限られた時間と狭いスペースでの乾燥工程用に用いられています。

英国有数の委託染色・生地加工会社である同社は、パラシュート、テント、熱気球などに使用される高品質の合成繊維を扱っています。

濃い色から薄い色に変更する際、生地上の染料が十分に乾燥せず、ウェブガイドによって塗りつぶされていました。応答性に優れる中波長赤外線ヒーターは、中波長領域で正確に調整された赤外線放射により水性塗料を非常に速く乾燥させるため、同社が抱えていた問題を解決することに役立ちました。また、このヒーターは数秒以内に制御コマンドに反応ため、迅速な温度変化への追随が可能になり、不測の事態でベルトが停止した場合でも、迅速なヒーターの立下りにより、材料へのダメージを最小限に抑えることができます。

フレキシブルな赤外線システムで製造現場のボトルネックを解消

赤外線ヒーターは、コンパクトな設計であることも特長です。ステンターフレームのような既存の乾燥ラインを赤外線ヒーターで補うことができ、乾燥が加速されます。

需要は絶えず増加しており、乾燥工程が生産を妨げることはできません。赤外線システムは、非接触かつ迅速な熱伝達により、テクニカルテキスタイルのプレヒート、スムージング、ラミネート、エンボス、融着、乾燥に特に効率的な可能性を提供します。

赤外線は、中間媒体を必要とせず直接素材に赤外線の光が届き輻射熱を発生させるため、繊維加工において多くの実績のある熱源です。赤外線ヒーターでは大量のエネルギーを素早く素材に伝達することができるのです。このため、エネルギー消費量を削減し、生産速度を上げ、生産コストを最小限に抑えることができます。

石英ガラス製赤外線ヒーターは、波長、形状、出力を製品やプロセスに正確に合わせることができるため、熱風や蒸気、セラミックや金属製ヒーターといった従来の方法よりも優れていることが多くあります。